
オールデイジム店長です。EMSという電気で筋肉を刺激し、パッドを張り付けるだけでトレーニングできますという機器。魅力的ですね。私も使ったことはありますが。。実際筋肥大という観点ではどうなんでしょうね?調べたところ、正直あまり効果は期待できないのではないかと思われます。
■EMSは低周波治療器と原理は同じ
EMSは電気的な刺激を皮膚を通して運動神経に働きかけ、筋肉を動かすという仕組みです。
実はこれ低周波治療器も同じ仕組みなのです。
低周波治療器を名乗るには医療機器としての認定が必要という違いしかありません。
#EMSの方が電流値が高い(=筋肉をより強く刺激する)、周波数が高い(高周波数は体の深部まで届くつまりインナーマッスルに効かせられる)という”傾向”はあるようです。
■運動強度はどうなんだろう
これに関しては文献を見つけられませんでしたので、個人的な体験からです。個人的な使用感で言うと、色々な部位で試してみましたが、あまり強度はないようです。少なくとも息が上がるということはありませんでした。
生理的には筋肉が30-90秒以上稼働すると、有酸素系の新陳代謝がメインとなり酸素を消費します。それにより呼吸が速くなるはずです。
つまりEMSの運動は呼吸が速くなるほどの強度ではない、もしくは極めて局所的な筋肉運動であると考えられます。良く腹筋を鍛えるのにEMSのパッドをお腹に巻くタイプの製品が紹介されますが、実際のクランチなどの腹筋運動の様に息が上がることはないはずです。
つまり、筋肉はピクピクと動くけれども運動強度としてはあまり高くないと考えられます。
■筋トレの原則に即してみると。。
筋肉はある程度限界に近いストレス刺激(重量、挙上回数、速度、等々)に適応する形で肥大します。「タエラレナイ!ツヨクナラナクテハ」となるわけです。
刺激が弱いと適応する必要がない訳です、一日中ピクピクしても筋肉が普通にこなせれば肥大は起きません。
そもそも、電気刺激で筋肥大が起こるほどの運動強度を実現させるのは危険すぎます。
結論筋肥大は難しいのではと思われます。
■治療器としての効果はあります
ただ、筋肉が動くということで、血流が促進されるは間違いありません。アクティブレストという疲労回復方法がありますが、これはウォーキングなど低強度の運動をすることで血流を促し、疲労回復を高める方法です。
これを自動的に行うという意味では効果はあると思います。
ただ、これって低周波治療器のメリットと同じなんですよね。
なのでEMSは「結構攻めた」疲労回復ツールとして使うのは全然ありかと思います。
■もちろん有効なケースもあります
寝たきりの方や、自身で体を動かしにくい方にはこうした機器はもちろん有効です。また、単に筋肥大までは求めていないけれど、少しでも運動できればという方にも良いと思います。
ただ、広告にあるようにムキムキのモデルさんがEMSを使っているイメージはその効果とあまりにかけ離れている気はします。
もし筋肥大に効果があるのであれば、広告としてはEMSだけで筋肥大した事例をBefor/afterで示すのが最も良いと思うのですが。。
以上、ほぼ個人的な意見です。
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